別々の道を経て、かつての"戦友"と共に働く。「社員紹介制度」が結んだ2人の縁とは?

ライトフライヤースタジオでは、社員を通して採用候補者を募る「社員紹介制度」があります。この制度を使って入社する人が年々増えているため、今回は実情を知ってもらうべくインタビューを実施。

自身も同制度で入社し、さらにかつての同僚をライトフライヤースタジオへ導いた井上竜太と、井上の紹介を経てジョインした日渡智也に、これまでの2人の関係性や、入社に至るまでの経緯を深堀りしてみました。

井上竜太
Studio本部 / Studio 2部 / Art3グループ / Art2チーム マネージャー

有名IPを保有するコンシューマーメーカーへの入社をきっかけに、ゲーム業界でのキャリアをスタート。その後コンシューマーゲームの開発会社でアニメーターとしてPS3、Xboxのソフト開発に従事。2011年に転職したゲーム開発会社ではニンテンドー3DS向けのタイトルを開発。2019年にライトフライヤースタジオへ入社し『転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚(まおりゅう)』(配信:株式会社バンダイナムコエンターテインメント)の開発初期から、アニメーションリードとして制作、進行管理やクオリティチェックを担当するほか、多職種との連携の要として活躍。

日渡智也
Studio本部 / Studio 2部 / Art3グループ / Art1チーム

2005年からゲーム業界でのキャリアをスタート。3Dタイトルのキャラクター、アニメーション、背景制作などを幅広く担当。2014年に入社したゲーム開発会社で井上竜太と出会い、共にRPGゲームの開発に携わった後、フリーランスとしても活動。2022年よりライトフライヤースタジオにて『転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚(まおりゅう)』(配信:株式会社バンダイナムコエンターテインメント)の背景制作に従事。

前職での3Dゲーム制作のなかで生まれた信頼関係

── お二人が知り合った経緯を教えてください。

日渡智也(以下、日渡)井上さんと初めて出会ったのは8年ほど前のことです。ご一緒したゲーム開発会社では、3Dのアニメーターが少なく、ほぼ井上さんが一手に引き受けていた時期があったんです。そのため、仕様やアニメーションの確認をしてもらうにあたり、同僚として自然とコミュニケーションをとるようになりました。

井上竜太(以下、井上)そもそも前職では2Dグラフィックスの制作が多かったのですが、とあるゲームの背景の一部や、キャラクターを3Dで表現することが決まりまして。その業務のために、3D経験者である私や日渡さんが入社した背景があります。
だから、同僚に3Dの知見を伝えつつ、どのようにデータを作り、効率良く動かすかを日渡さんと共有することが多くて。そこから自然と信頼関係も生まれていきました。
他の3Dスマホゲームを制作した際には、キャラクターのモデルを日渡さんがつくり、私がセットアップしてアニメーションにするといった連携もありましたね。日々を追うごとに、時間を共にする機会が増えていきました。

日渡井上さんは非常に温厚で、話も理路整然とされている方なので話しやすいんですよね。人としてすごく信頼できる方でした。
あと自分はモーションについて明るい方ではないので、井上さんには本当にお世話になりました。ずっと、頼れる先輩のような存在です。

── 同僚として仕事をしていて、その後どのような関係を築いていったのでしょうか?

井上2019年の秋に残念ながら所属していた会社が解散したため、次の会社を探すべくチームのみんながそれぞれ就職活動を始めたんです。日渡さんと一緒に会社を回ったりもしましたよね。

日渡そうですね。自分はそのころ、出向先のプロジェクトに参加し始めたタイミングだったので、解散をきっかけにフリーランスとしてそれに関わり続けるか迷いつつ、転職活動をしていました。

井上私は転職活動の結果、ありがたいことに数社お誘いいただきました。ただ、それとは別で、以前お世話になった先輩がライトフライヤースタジオで働いており「今おもしろいプロジェクトを進めているんだけど、話を聞いてみない?」と声をかけていただいて。
詳しく聞かせてもらったら、社風もプロダクトも、そしてライトフライヤースタジオのVALUEでもある3R(RESPECT / RETRY / REFLECT)の精神もすごく良いなと感じ、「社員紹介制度」で入社しました。

日渡井上さんがライトフライヤースタジオに入るころ、自分は当時携わっていたプロジェクトをやり切ろうと、そのまま続ける決意をしフリーランスになりました。

進化をやめない姿勢に心を打たれ、入社を決意

── 別々の道を歩んでから、どのようにまた連絡をとるようになったのでしょうか?

井上会っていない間の日渡さんの活躍は、色々な知人を通してよく聞いていました。それで2021年くらいに、日渡さんから連絡が来たんです。

日渡そうでしたね。当時はプロジェクト単位の仕事に従事していたため、ゲームのリリース後は解散が決まっていました。つまり、その後はフリーランスとして別のプロジェクトに携わるか、会社員としてゲームづくりに関わるかの2択です。
すごく悩んだのですが、「プロジェクト終了=解散」よりも、その先へ長く深く組織の一員として関わり続ける働き方が自分の性に合っていると気付いて。そこから、就職活動を本格的に開始しました。
会社選びでは、エージェントや転職サイトを利用するのもいいけど、知人に頼ってみるのも大事だなと。自分たちは、会社を辞めたくて辞めたわけではない。逆らえない流れのなかでこうなったので、同じ境遇だった人たちと助け合うことを大切にしていたんです。
そこで井上さんに「今の会社、働いていてみてどうですか?」と連絡し、きちんと話をする機会をもらいました。

── 当時、会社選びではどのような点を大事にしていたのでしょうか?

日渡ゲーム業界は移り変わりが激しく、特に自分たちは直近で会社がうまく立ち行かなくなったという経験をしていますから、「未来へ向かう力を持っている会社」というのは重視していました。この業界、精神にせよ技術にせよ、立ち止まったら後れをとってしまう。活躍し続けるには、自分が進化し続ける必要がある、と。
そういったなかで、ライトフライヤースタジオは進化する意識が非常に高い会社だと感じました。井上さんから3Rの精神も教えてもらい、特に「RETRY(挑戦する、何度でも。)」を気に入ったんです。自分の信念にすごくマッチしていました。
プロジェクトには、失敗もあります。でも、その経験を糧に前に進み続けることは大事だし、それを体現できているのがライトフライヤースタジオだと分かり、自分の目に魅力的に映りました。就職活動中に他の会社もいくつか見てきましたが、一番しっくり来たのがライトフライヤースタジオだったんですね。

── 井上さんは、ご自身で働いて3Rの精神を実感したからこそ、その点を日渡さんにお伝えしたのでしょうか?

井上そうですね。どの会社でもビジョンやミッションはありますが、そのなかでもライトフライヤースタジオはVALUEである3Rの再現度が高いなと。
「RESPECT(互いを尊重し、わかりあう。)」の精神は日々感じていますし、「RETRY(挑戦する、何度でも。)」や「REFLECT(内省を経て、より高みへ。)」は、会社の体力がないと実現できないですよね。何度でも挑戦できる体制が整っていることは、日渡さんにしっかりお話しした記憶があります。
この会社には、ビジョンを共有し、みんなでビジョンに向かって前進する姿勢がちゃんとある。だから非常に風通しも良い、と。

── 身をもって体感したんですね。他に日渡さんに説明したことはありますか?

井上評価制度についても話しました。半年に一度、明確な目標設定をし、それに向かって業務を進める。半年後には、目標に対しての振り返りを実施し、それを元に評価面談が行われる制度があります。私も色々な職場を経験しましたが、このフローが、今まで働いた会社のなかで一番しっかりしているとお伝えしました。
目標のためにとった行動が正当に評価されると、大きなやりがいが生まれますよね。この評価制度のおかげで、個人としても会社としても成長できる仕組みが構築されている、と熱量高くお話ししました。

日渡たしかに詳しく説明してもらいましたね。井上さんとお話しするたびにライトフライヤースタジオへの志望度が高まり、週に1回、1時間ほどお話しする機会を5~6回ほどいただいて(笑)。普通そういうお話って、1〜2回程度ですよね。
あの時期を今思い返すと、おそらく井上さんはリリース前で忙しかったはず。そんななかでも時間を割いて、先ほどのような丁寧な説明をしてもらい、本当に助かりました。そのとき井上さんから感じた熱意も「ライトフライヤースタジオって良い会社なのかも」と思えた要素のひとつです。

井上日渡さんからは、真剣に活躍の場を探している様子が伝わったので、当然こちらも慎重に、真剣になります。当時、話のなかで日渡さんにポートフォリオも見せてもらったことがあるのですが、とても良くできているというか、別々の仕事をしていた2年間の成長をすごく感じたんですね。それが自分のことのように嬉しくて。
そのころ、ライトフライヤースタジオは3Dゲームの開発力を強化していく時期でもあったので、すぐにそれを背景チームの方に見せました。すると「ぜひ来てほしい」となり、日渡さんに「社員紹介制度」の話をして誘いました。

── その後はどのような流れで採用に至ったのでしょうか?

井上紹介する側としては、「社員紹介制度」のフローに沿って、日渡さんの情報を人事に共有しつつフォーマットに合わせて推薦状を書きました。それ以降は通常のキャリア採用と同じだと思います。

日渡そうですね。エントリーした側は、まずポートフォリオを提出して、その後は面接を2回ほどしました。
本当に驚いたのは、人事も面接官の方々もかなりのスピード感をもって、フットワーク軽く動いてくれたこと。皆さんそれぞれのスケジュールがあるなかで、短いスパンで面接してくれたので、採用への熱意や本気度が伝わってきました。この部分も、ライトフライヤースタジオへの入社を後押ししてくれました。
人事の方は面接後に、「確認しそびれたことがあれば、なんでも聞いてくださいね」といったようにフォローしてくれましたし、面接以外でもメンバーのみなさんとお話しする機会をいただいて。スピーディかつとても丁寧な対応が強く記憶に残っています。

井上ポートフォリオを見た背景チームの人は「このクオリティだったらどの会社でも活躍できる。きっと他の会社の人もすぐ来てほしいと思うだろう」と予想がついたようです。だから日渡さんへの、熱意とスピード感のあるアプローチに繋がったのでしょうね。

「社員紹介制度」だからこそ、業務や気持ちの準備がスムーズに

── 入社してからの印象はいかがでしょうか?入社後に感じたギャップなどもあれば教えてください。

日渡事前に井上さんから詳しいお話を聞いていたおかげで、特にギャップはなかったです。
背景チームは高いスキルを持った経験者で構成されていること、クオリティラインを設定して真摯に仕事と向き合っている、といったことなど、入社後まさにその点へのリスペクトを持って一緒に仕事ができているかなと。すごく仕事しやすい雰囲気があるんですね。
加えて、みなさんにお伝えできる知識があれば共有し、自分としても良い影響を与えられればなとも思いました。

── 現在携わっている『転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚(まおりゅう)』(配信:株式会社バンダイナムコエンターテインメント。以下、『まおりゅう』)に関してはいかがでしょうか?

日渡自分が想像していたよりも多くのことにチャレンジしようとしているな、という良いギャップがありました。
『まおりゅう』は、自分がライトフライヤースタジオにジョインした際にはすでにリリース済みで。これまでの経験から「こういう風に発展していくだろう」という自分なりの想定をしていたのですが、そのイメージをはるかに超えるチャレンジングな計画がたくさんありました。まるでゲームを一本つくった後にまた一本ゲームをつくるような勢いです。
でもまさに、会社選びで「未来に向かう力」を大事にしていた自分にとって、これは希望通りの環境でした。
あとは先ほど井上さんが話していた評価制度についても、仕組みが本当にしっかりしていて。自分が立てた目標に対して、上長が修正や方向性の提案を丁寧にしてくれるんです。チームのメンバーをよく見ていることが伝わってきましたし、自分と向き合う貴重な機会にもなっています。

── 井上さんから見た日渡さんの活躍ぶりはいかがでしょうか?

井上入社してすぐに『まおりゅう』の背景チームで成果を出していましたね。周囲の期待に応えている様子は、リモートなので直接は見ていないにしても、ちゃんと人づてに耳に入ってきていました。
あとは毎日、お昼にチームで全体共有会のようなものをやっていて、そこで「転スラクイズ」という、原作『転生したらスライムだった件』を学ぶためのコンテンツがあるのですが、クイズでの日渡さんの活躍ぶりがすごい。すぐに上位にランクインしていましたし、なんなら出題もしていましたよね。
いち早くチームに溶け込もうとしている日渡さんの姿勢が伝わり、誘った身としてとても嬉しかったことを覚えています。

日渡「転スラクイズ」って、最初はレクリエーション的な意味合いのものだと思っていたんですけど、良い作品をお客様にお届けするために、自分たちの原作知識レベルの底上げを目的とした、結構真剣なクイズなんですよね。想像以上に難しい問題が出てくるので、「ちゃんとやろう」と触発されました(笑)。それがきっかけで出題者にもなって。

井上クイズを通して日渡さんがどんどん作品に詳しくなっていくので、私としては本当に嬉しかったです。

── 社員紹介と他の転職方法では、どのような違いがあるのでしょうか?日渡さんが感じた「社員紹介制度」で入社するメリットを教えてください。

日渡話の信用度が高いことは圧倒的なメリットです。もちろんその人との関係性もあると思いますが、自分は「井上さんがそう言っているということは、本当にそういう会社なんだろうな」と思えました。
エージェントを通したり、自分で直接応募したりすると、事前にしっかりお話しできる機会ってなかなかないですよね。一方「社員紹介制度」だと、本当に細かな部分まで聞けるから、入社に対するイメージがしやすい。「この会社に入ったら、自分はこういう仕事ができそうだな」という準備や覚悟にも繋がります。
そういった意味で、「社員紹介制度」は会社に対する情報の補完が進む存在だと思います。入社してから「こんなはずじゃなかった」となるリスクも少なくなるでしょうね。

── かつ、「社員紹介制度」を通すと、入社してからの安心感もありますよね。

日渡それはもちろんあります。「入社したら井上さんがいる」という安心感は、気持ち的にだいぶ大きかったです。入社直後、困ったことがあった際には何度か質問し、引き続きサポートしていただいて。本当に助かっています。

── 井上さんも同じように「社員紹介制度」で入社しましたが、日渡さんが話していたようなメリットはご自身でも感じましたか?

井上そうですね。自分が日渡さんに話したようなことを当時の先輩に聞かせてもらい「良い会社で、やりがいもありそうだな」と思って入ったので、メリットがあると感じています。入社前から会社の雰囲気や業務内容をイメージでき、気持ちの準備につながるという日渡さんの話も非常に共感できました。
このような経験があったので、以前の私と同じような状況だった日渡さんから連絡が来たとき、自分も人との繋がりを大事にしていきたいな、と強く思いました。
実は、前職の会社での出来事から、言ってしまえば「志半ばでチームが解散しまった」ような感覚がずっとありまして。それで当時、日渡さんも含むチームのメンバーと「また一緒に仕事ができたら良いね」と話していたんです。
だから、相談してもらったときに「また日渡さんと一緒に仕事ができるのかな」という期待も膨らみました。当時実現しきれなかったことをライトフライヤースタジオで一緒にできるかもしれない。そういった想いのなかで誘ったんです。
そんな私たちにとって「社員紹介制度」は、また一緒にゲームをつくろう、という想いを繋いでくれた縁のようなもの。振り返ってみても、この制度にはメリットが多いと思います。

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