夢を実現できる場所、ライトフライヤースタジオ。新作タイトル「ヘブンバーンズレッド」プロデューサーから見た組織の強みとは

「アナザーエデン」「消滅都市」をはじめとした様々なゲームの開発、運営をしているライトフライヤースタジオ。2021年末には、新タイトル『ヘブンバーンズレッド(以下、ヘブバン)』のリリースを予定しており、現在開発を進めています。

ヘブバンは株式会社ビジュアルアーツ、Keyブランドのゲームシナリオライター麻枝 准氏が原案とメインシナリオを手掛ける、15年ぶりのゲーム完全新作タイトル。発表当時から多くの話題を呼びましたが、2020年の配信予定が2021年に延期されることになりました。

今回はプロデューサーの柿沼に、タイトルに携わった経緯からリリースを1年延期した理由、ライトフライヤースタジオで働く面白さまで聞いてみました。

柿沼 洋平
Business Development本部 本部長

GREE Platform向けの国内外パートナーリレーション業務を担当し、Platform事業の急拡大に貢献。2015年よりパートナーリレーションを担当する部署でシニアマネージャー、部長を歴任しパートナービジネスを推進。その後WFSに移り、2021年10月より現職。

大手インターネット企業、海外、ベンチャー。パートナー作りで積み上げてきたキャリア

── まずは柿沼さんの経歴から聞かせてください。

柿沼 洋平(以下、柿沼)私は新卒で某大手インターネット企業に入社し、トラベル事業に携わっていました。海外留学の経験を活かし、グローバルや旅行といったキーワードで就職活動をしていたのです。
仕事は面白かったものの、もともと大好きだったゲームに携わりたく、エージェントに登録して様々な会社からオファーを受けていました。「いい会社があれば」くらいの軽い気持ちで選考を受けたグリーの最終選考で、取締役陣の話を聞いた時にこみ上げてくる熱いものがあったんです。
当時のグリーはまだ300人程度と小さな会社でしたが、一緒に働きたいと思った私はすぐに退職届を出して転職することに。あまりに急な話だったため、当時の上司には怒られましたね(笑)

── グリーにはどのような職種で入社したのでしょうか。

柿沼DR(デベロッパーリレーションズ)という職種です。当時はグリーがプラットフォームをオープン化したタイミングで、コナミさんやカプコンさんといった大手のパートナーさんたちと積極的に協業していました。それらのパートナー会社との関係性を築いていく仕事です。
半年ほど国内の仕事をした後、もともと志望していた海外に移ることができ、営業先が海外に。ちょうど会社もグローバル展開に力を入れ始めたタイミングでした。

── 海外での仕事の様子はいかがでしたか。

柿沼仕事は面白かったものの、海外事業は徐々に事業規模を縮小していくことになります。同時に国内でジョイントベンチャーの立ち上げが盛んになっており、グリーもヤフーさんやオルトプラスさんといった会社と一緒に会社を設立します。
その中で、私はサイバーエージェントさんとのジョイントベンチャー「グリフォン」に取締役として出向することに。最初のタイトルは業績が芳しくなかったものの、2作目、3作目と業績をあげ会社は軌道をのせることができました。しかし、グリー本社で私の力が必要とされていたという事情もあり、本社に戻る決断をします。

ヘブバンのプロデューサーとしてライトフライヤースタジオの底力を知る

── 柿沼さんがヘブバンに携わるようになったきっかけも教えて下さい。

柿沼グリーに呼び戻された私の上司が退職することになり、引き継いだ案件が「ヘブバン」でした。引き継いだ当時は「麻枝 准さんと何か作ろう」しか決まっておらず、どの組織で作るかも決まっていない状態だったのですが、この案件は人生を賭ける価値のある案件だと感じ、なんとしてでも成功させたいと考えるようになりました。
会社としても自社で腰を据えてゲームを作ってリリースしていく方針にシフトしつつあり、社内初のスマートフォン向けゲーム事業組織としてライトフライヤースタジオが立ち上げられていました。私がヘブバンのプロデューサーになったのと時を同じく、ライトフライヤースタジオも子会社として実体化。自分の夢を実現させる場所はここしかないと強く感じたので、当時の本社での部長という役職を引き継ぎ、自ら異動を志願しました。

── 「ヘブバン」のリリースは2020年を予定していたものの、1年延期しましたよね。開発には何年ほど費やしているのでしょうか。

柿沼私が「ヘブバン」のプロデューサーになったのが2017年なので、2020年にリリース出来ていれば約3年でしたね。結局リリースが1年延期になったので、約4年かけることになります。

2017年当時はスマートフォンゲームを作るのに4年もかけるのは長いと思われていましが、今は4年かけて開発するゲームも珍しくありません。焦って中途半端なクオリティのものをリリースよりも、ファンのみなさんに事情を説明して、よりよい作品を出したいと思い一年の延期を決断しました。

── 作品をよりよくするため、開発体制を変更した点があれば教えて下さい。

柿沼プロジェクト初期は試行錯誤が続き開発作業への落とし込みが思うように進まなかったこともあり、このままではマズイと考えた私は、2019年に当時部長として「消滅都市」や「アナザーエデン」を牽引をしていた人物を、この案件にフルコミットしてくれないかと口説き落としました。彼が自分の職位を引き継ぎ、プロジェクトに開発責任者としてジョインしてくれることを決断してくれてからは、運命共同体として、どうやったらこの夢を実現できるのかを夜通し話し合いました。ビジネス畑の私に対して、開発畑の彼が合流してくれたことは、本当にありがたかったです。
我々はどういうゲームを届けるべきか、そのためにはどれくらいの投資規模が必要か、その投資を得るためにまず実機で動くものとして何を作り、投資する価値があるプロジェクトであることを証明していくか……当時話し合っていたときは夢物語のようでしたが、絶対にこれを実現するんだという強い想いで、この2年間ひた走ってきました。
描いた夢は着実に形になっていきました。社内のエース人材を集め、当時2Dベースだったアートワークを3D表現に変え、「アナザーエデン」で実績のあるLuaというスクリプト言語を導入し、ゲームのクオリティを突き詰めていく体制を整えることができたんです。ライトフライヤースタジオは夢を実現できる場所なんだ、と本当に実感しましたね。

テクノロジー、クリエイティブ、ビジネスのバランスこそ、ライトフライヤースタジオの強み

── ライトフライヤースタジオに優秀なクリエイターが集まるのは、どこに魅力があるからなのでしょうか。

柿沼ひとつは、オリジナルタイトルを作り続けていること。リリース後の運営にも力を入れていて、例えばアナザーエデンはリリースから5年目にして過去最高の売上を記録しました。
これだけオリジナルのタイトルを作りながら、運営で成長させるのは容易ではありません。だからこそ、一度経験すると病みつきになります。クリエイター気質の人ほど、オリジナルタイトルが作れるライトフライヤースタジオに惹かれるのではないでしょうか。

── リスクの高いオリジナルタイトルを作っているにも関わらず、安定した経営を続けられる秘訣はあるのでしょうか。

柿沼バランス感覚ですね。オリジナルタイトルでリスクをとりつつ、他社様と共同でタイトルを作ることで学びを得たりしながら、ひとつひとつのゲームを作品として成功させると同時に、自社のテクノロジーをどう伸ばしていくのかを大切にしながら経営しています。
また自社での海外展開を推進したり、他社様と協力させていただきながらシナジーを生み出したりしながら、タイトルを積極的に広げていくという動きも重視しています。「新しい驚きを、世界中の人へ」というビジョンに向けて熟考を重ね、戦略的にポートフォリオを組んでいます。
このような形で、テクノロジーとクリエイティブの力を、ビジネスとバランスよく掛け合わせながら成長しつづけていること、それこそがライトフライヤースタジオの強みですね。

多様なメンバーがうまく掛け算される組織づくり

── テクノロジーとクリエイティブ、ビジネスのバランスをとるために、組織的に取り組んでいることがあれば教えて下さい。

柿沼部長以上のメンバーで毎日30分のミーティングをしています。毎日話していると話す内容もなくなってきますが、雑談だけでも30分話す時間をとるのが大切です。毎日話すことで組織の動きをリアルタイムで把握できることに加え、各人が見聞きしてきた業界全体の動きや、それぞれの思い描いているライトフライヤースタジオの未来像などの共通認識を持つことができます。こうした動きによって、自然とテクノロジーとクリエイティブ、ビジネスのバランスがとれるのだと思います。
この考え方は組織全体に浸透していて、各部でもボードメンバーが定期で対話をするという方法が取られていたりもします。経営に積極的に関われているという実感を持っているメンバーは、他の会社と比較しても多いのではないでしょうか。
また、会社が掲げている「3R」がしっかり浸透しているのも、組織の強みですね。

この3Rもまた、日々の対話を繰り返す中でボトムアップ的に策定されたバリューです。このバリューをみんなが自分ごととして捉えているからこそ、多様なメンバーがうまく掛け算され、高いパフォーマンスに繋がっていると思います。

── 多様なメンバーがうまく掛け算されているとは、具体的にどのような状況でしょうか。

柿沼例えば若手とベテランがうまく融合されています。若手とベテランがうまくいかずに、組織内で対立が起こってしまうような話は珍しくありませんが、ライトフライヤースタジオではうまく調和がとれていますね。ベテランがしっかり若手と対話していますし、若手も貪欲に学びを吸収しています。逆に若手から新しい視点を得る場合もあります。互いにリスペクトを持って接している結果ですね。
他にも、コンシューマーゲーム出身の方とIT業界出身の方もうまく融合されています。お互いがお互いをリスペクトしていること、それぞれが歩んできたこれまでのキャリア対してきちんと内省できていること、そして何より、挑戦する前向きな姿勢がみんなのベースにあるからだと思います。
私たちのバリューに共感さえしていれば、年齢や出身に関係なく活躍できる組織だと思います。

── そんな多様な組織の中で、どんな人が活躍できるか聞かせてください。

柿沼夢が明確にある人です。経営はバランスが重要ですが、個別のタイトルを見るとどこかに尖ったものがなければ成功はありません。ひとつのタイトルを作るには時に100人以上の人が携わりますが、たった一人のこだわりが作品の質を変えます。絵の彩色ひとつや演出の1フレームに現れるキャラクターの魅力、ゲームデザインのいちアイディア、UIアニメーションのひとつでゲームをし続けてくれる人もいますし、小さなアイディアから生まれたひとつのプログラムを実装することで、100人以上のクリエイティビティが刺激され、ゲームのクオリティが劇的に引き上がるといったことだって起こりえます。
もしも「100人以上で作っているんだから、自分が頑張っても何も変わらない」と諦めている方がいたら、ぜひもう一度自分の夢と向き合ってほしいです。そして、もし人生のタイミングが合えば、ライトフライヤースタジオで自分の個性を発揮してみてはいかがでしょうか。責任は伴いますが、夢を実現できる場を用意しています。

── 最後にライトフライヤースタジオ、もしくはヘブバンに興味のある方にメッセージをお願いします。

柿沼ヘブバンは今年リリースのため、既に終盤に取り掛かっているように思う方もいるかもしれません。しかし、ゲームはリリースしてからがスタート。いかに新しい驚きを届けつづけるかが重要ですし、ビジネスとしても多様なメディアミックスを仕掛けるなど、やることはまだまだ盛りだくさん。
ぜひ一緒にヘブバンを盛り上げ、作り上げていきたいという方はぜひ一度話を聞きにきてください。特に今のライトフライヤースタジオの課題はリード人材不足。会社としての夢はとても大きいので、リード人材や、次期リード人材の若手には、どんどんジョインしてほしいと思っています。
年齢に関係なく、夢を実現したい人、「新しい驚きを、世界中の人へ」というビジョンに共感してくれる人は、ぜひ一緒に働きましょう。

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