【スタジオ本部長インタビュー】新しい驚きを生み出し続け、ゲーム開発を楽しみ続けられるスタジオを目指して

ライトフライヤースタジオは2024年2月、設立から10周年を迎えました。これまで以上にビジョン「新しい驚きを、世界中の人へ。」の実現に向け、運営中のゲームタイトルをさらに盛り上げながら、新しいゲームづくりへの挑戦を続けます。
今回は、全スタッフの約8割が所属し、ライトフライヤースタジオの事業の根幹を担う「スタジオ本部」にフォーカスを当て、スタジオ本部長の冨田直哉にスタジオ本部の概要やこれから成し遂げたいことについて聞きました。

冨田 直哉
スタジオ本部長

2011年にグリーに入社し、テックリード、サーバーエンジニアとして様々なタイトルに参画。Technology Development部副部長、Studio2部部長を経て、2022年10月より開発本部本部長を務めた後、スタジオ本部長へ就任し現在に至る。

設立10年で確立した、組織としての強さ

── ライトフライヤースタジオは2024年2月21日に設立10周年を迎えましたが、今のお気持ちはいかがですか?

冨田設立から積み重ねてきたライトフライヤースタジオの強みを継承しつつ、次の10年でさらなる飛躍をするために出来ることは何でもやっていきたいなと改めて決意したところです。

── 設立からの10年を振り返って、どのように会社が成長してきたと感じますか?

冨田今でこそ『ヘブンバーンズレッド』『アナザーエデン 時空を超える猫』『転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚(まおりゅう)(配信:株式会社バンダイナムコエンターテインメント)』など、多くのお客さまにご支持いただける作品を運営していますが、10年間の積み重ねの結果だということを実感しています。この10年間、何本もタイトルをリリースしてきましたが、一つとして無駄なものはありませんでした。一つ一つのチャレンジで得た経験を内省し、積み重ねて、より良い作品、自分たちにしか作れないようなコンテンツを生み出し、世界中に届けるということが出来るようになってきたなと感じています。
お客さまが求める体験は変化していきますし、一つ一つのタイトルの規模はどんどん大きくなっていきます。そこに対応できるだけの開発力を着実に身につけられた10年間でした。同時に「物語を通じた感動体験の創出」のような、我々の得意分野を確立することもできたと考えています。
また、バリューとして掲げる「3R」が社内に浸透したことも10年間の大きな成長でした。

「RESPECT」 互いを尊重し、わかりあう。
「RETRY」 挑戦する、何度でも。
「REFLECT」 内省を経て、より高みへ。

互いに「RESPECT」を持ちながらゲームをつくり、「REFLECT」しながら何度でも「RETRY」する。ということをずっと続けてきた結果、全メンバーに「3R」が高いレベルで浸透したのだと思います。会社の掲げるVALUEと、社員の動きがここまでマッチしている会社は他にないのではないでしょうか。

── スタジオ本部の概要について教えてください。

冨田スタジオ本部は社員の約8割が所属している巨大な組織です。スタジオ本部にはゲーム作りに必要な機能が全て紐づいています。まずは事業を司る部署であるスタジオ部が3部ありまして、そこにはエンジニア、アート、ゲームデザイナーなど、ゲーム開発、運営に携わるメンバーが所属しています。
加えて、全社の技術ロードマップの策定、主要技術の選定、蓄積を担う「技術室」、アート観点からグラフィック技術向上、LookDev基準値の作成、提案、職種横連携の維持を担う「アート室」、分析を行う「アナリシス室」、海外展開(ローカライズ等)を行う「World Wide Operationグループ」、エンジニアの横連携を維持するための兼務組織「ゲーム開発部」があります。

── スタジオ本部としてのミッション/役割は何なのでしょうか?

冨田一言でいうと「確固たる土台の上で、今の成功を守りながら、未来への一歩を大胆に踏み出す」ことでしょうか。
先程も少し触れましたが、ライトフライヤースタジオの成長は新しいチャレンジの積み重ねの結果です。それを維持、拡大していくことこそがまさにスタジオ本部としてのミッションだと考えています。
我々の強みはクリエイター文化から生まれてくる物語体験を軸として、自分たちにしか作れないようなコンテンツを創出出来ること。大規模開発、大規模運営と周りの環境がどんどん変わっていったとしても、しっかりとその強みを発揮できるような骨太な組織を作り、最終的にはより大きな組織で、多くのお客様へ我々の作品を届けられるようになっていきたいと思います。

── ミッション/役割を遂行するうえで、スタジオ本部として大事にしていきたいことはありますか?

冨田私たちの最終的なゴールは世界中のお客さまに「新しい驚き」を届けることです。本当に面白いと思える作品を創るためのアイディアを絶やさず、品質へのこだわりを持つ。そして全員が当事者としてその夢を叶えるためにできることは全てやる。ということを大事にしたいと思っています。

次の成長を生み出すため、強い組織をつくる

── もともと機能部ごとにわかれていた組織を、ひとつに統合し、スタジオ本部が作られたのはなぜでしょうか?

冨田簡単に言うとゲーム開発の安定化・効率性を追求し、今よりさらにビジョン「新しい驚きを、世界中の人へ。」を叶えるゲームづくりができるようにするためです。
昨今のゲーム市場では開発規模も運営規模も以前とは比べ物にならないくらい大きくなってきています。お客さまに手に取ってもらえるような作品を生み出し、それを継続していくためには正直、我々が今まで経験していないような規模の体制が必要になってきており、今までと同じやりかたが通用しなくなってきているな、というのを強く感じていました。
そこで実行したのが、機能部ごとに分かれていた組織の統合でした。それによって、それぞれのメンバーが自分の職種を越え、担当するゲームタイトルにより深く入れるようになりました。例えば、エンジニアでも企画の段階から関われるようになったり。もともと、自分の領域以外にも越境して仕事をするメンバーは多かったですが、組織体制を変えたことでその傾向はより強まったと思っています。
また、組織改変には職種を越えた横のつながりを強化したいという狙いもありました。エンジニア、アートと機能部ごとに分かれた組織だと、同じポジション同士がつながることはできますが、他の職種と連携する機会は限られます。それらを統合することでプロジェクトごとに異なる職種のメンバーが集まり、同じ目標に向かって取り組むので会話も増えると考えました。とくに今は、リモートでの業務も増えており、コミュニケーションが生まれやすい体制づくり、つながり意識を持ってもらう事というのは重要だと思います。

── 統合することで、各メンバーがより広くゲームづくりに携われ、他の職種との連携もしやすくなったわけですね。

冨田そうですね。
ただ一方で、機能部組織で成功していた連携部分はしっかりと残す。ということも、今回の組織改変で意識したポイントです。
同じ職種で集まることで、互いの知見をシェアし合い、専門性を磨ける良さがあるからです。その良さを失わないよう、エンジニアの兼務組織や職種内交流会、必要な会議体は残すようにしました。各メンバーが、担当するタイトルから得た学びを持ち寄り、他のメンバーと共有することで全体のレベルアップを図れるようにしています。

新しい驚きを生み出し続ける組織づくりへの挑戦

── スタジオ本部として、これからどのような挑戦をしていきたいとお考えでしょうか?

冨田まずは、今の時代に求められる大規模なゲーム開発・運営の体制を確立し、安定感のある開発、運営体制を構築することが目標です。その安定した土台の上で、既存のタイトルを盛り上げ、伸ばしていくという事と、新しくチャレンジしていくという事を両立していきたいと思います。
「物語を通じた感動体験の創出」のような我々の強みは、これまでの挑戦の積み重ねによって生まれており、だからこそ我々にしかできないことだと思っています。開発・運営するゲームの規模が大きくなっても、変わらず新しい挑戦を続けられる組織にするために、今は骨太な組織づくりに注力するつもりです。

── 個人として、挑戦したいことはありますか?

冨田先程述べた骨太な組織作りをしていくなかで、お客さまはもちろん、開発者である我々自身も楽しめる環境づくりは、面白いゲームをつくるためには重要だと考えているので、ゲームづくりを楽しみ続けられるような組織づくりに挑戦していきたいと思っています。
組織づくりにおいては以前インタビューしてもらったエンジニアの指針「エンジニアリングスタンス」(※)の精神をスタジオ本部にも広げていき、大事にしたいと思っています。中でも「ENJOY & BE HAPPY 遊び心を大切にし、あらゆるシーンを楽しむ。」は皆に意識してほしいですね。

※エンジニアの指針「エンジニアリングスタンス」に込めた想いと、ゲーム体験への執念

冨田そのために、まずやるべき事として一緒に働くメンバーたちにとって、働きやすい環境作りが重要だと考えています。組織としてのあるべき制度設計はもちろん、日々のコミュニケーションにおいても、細かい工夫を凝らすことで組織の雰囲気は良くなるはずです。
具体的には、定期的に各メンバーが自分の状況についてシェアする朝会を設けたり、みんなで集まる機会を増やしたりするなかで、私が最前線に立って、より良い組織づくりのためのアクションを実践していきたいと思っています。

── 最後に、どのような方と一緒に働きたいか教えてください。

冨田我々ライトフライヤースタジオは、挑戦と成長を大切にする方を求めています。今も現在進行形で様々なジャンルの新規プロジェクトに挑戦しており、ライブサービスゲームにおいては、お客様との対話を重ね、プレイヤーの声をゲームづくりに反映することを大切にしています。
また、我々が大事にしている「3R」に共感し、まずはなんでもやってみて、「REFLECT」と「RETRY」を繰り返すことで、テクノロジーとクリエイティブをしっかり積み上げる。そのうえで、仲間への「RESPECT」を持って、どんどん前に進んでいける方と一緒に、世の中に新しい驚きを生み出していきたいです。

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